『雨月物語』マンガ 上田 秋成
1993年8月23日 監修 内田保廣 画 伊藤結花理 平凡社
「『雨月物語』について 内田保廣
白峯 ーしらみねー 菊花の約 ーきくかのちぎりー
浅茅が宿 -あさじがやどー 夢応の鯉魚 -むおうのりぎょー
仏法僧 -ぶっぽうそうー 吉備津の釜 -きびつのかまー
蛇性の婬 -じゃせいのいんー 青頭巾 -あおずきんー
貧福論 -ひんぷくろんー」
やっぱり時代を超えて残っているのには、それなりの理由があるのだなと思わされました。白峯は、西行と死霊となってさまよいでた崇徳院が語り合う話で、今ちょうど大河ドラマで『平清盛』をしているので崇徳院の側の視点から見られるかなとおもいました。私は、崇徳院を楽しみに見ていたのに、出番がなくなってさびしいです。最後の回もみのがしてしまったのでした。
貧福論も、今の時代にあっても違和感のない話でした。子供時代のような観念でなく、時間がたって現実の中でかかわることの多くなったお金ですがその時々の時点でも印象の変わる話かもしれないと思いました。全体的に不思議な話です。マンガなので、服装や時代の背景など、言葉だけでは補えない部分がわかりやすかったです。一度読んだだけでは味わいきれないので、またじっくり読み返したいです。受験的知識として名前だけ知っていたような本でしたが、古典の学習からは離れてしまって読めるかわからないのですが、マンガではなく、原作のおもしろさ文章もいつか読んでみたいです。